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おもかる石

谷の入り口付近に大きな岩と椿の大木がありました。関ヶ原合戦の時、一人の落武者がこの谷まで逃れてきました。しかし、この武者は昼間は姿を見せないのですが、夕刻になるとどこからともなく現れ、この椿の木に馬をつなぐと、ある農家の戸を叩き風呂をもらいに来たといいます。こうして幾日かたったある日、この農家へ一人の僧が訪れ
「あなたの家で武者が大変お世話になっています。これはそのお礼です。何か願い事があったらそれを念じてこの石を持ち上げて下さい。軽く持ち上がったら願い事は叶えられるでしょう」と、丸い石を渡してどこともなく姿を消してしまいました。それからは、いつもの武者もこの不思議な僧もこの家へ訪れることはなかったといいます。
という、我が家に代々伝わるおもかる石があります。

力のある私には、持ってから願い事を唱え再び持ち上げた時に軽くなったかどうかは分かりません。
ちなみに、掛け軸は今は亡き祖父が描いたものです。